動画のポストプロダクション部分を専門とするマルコ・リッチは、その経歴において、以前はイタリア、そして2004年以来はモロッコにて、大手プロダクションにおいて3Dアニメのハイエンド・ソフトウェア（Softimage、XSI）を使用して仕事をしており、デジタル映像の総合管理を行っている。
レタッチを専門とするものの、彼は写真への情熱を常に持ち続けていた。デジタルレタッチおよび画像分析のエキスパートとして、専門雑誌向けの仕事を重ねる内、日を追うごとに、彼の情熱が仕事へと変わっていったのだ。
写真家とレタッチをする人物とが同じ人間で、どんな作業であれ、最初から最後までを一人が制御すれば、生み出される結果の質が高くなることを発見したことから、彼は独立した写真サービスの『Kaotic Photography』を立ち上げた。
マルコ・リッチは、そのプロとしての写真撮影の経験によって自信を得て、スタジオ内であってもロケ先であっても、自然光もフラッシュの光も駆使して、自らの画像を生み出している。
プロとしての知識、そして人間としての知識を高めなくては、という思いにかられて、彼はルポルタージュ写真およびドキュメンタリー写真の作品を制作し始めている。