GFX ETERNA 55 開発秘話 #1 – 製品コンセプト

GFX ETERNA 55 開発秘話 #1 – 製品コンセプト

2025.09.11
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富士フイルム初の映像制作用カメラ「FUJIFILM GFX ETERNA 55」

富士フイルムは初の映像制作用カメラ「FUJIFILM GFX ETERNA 55」を発売した。「ETERNA」とは富士フイルムが生産してきた最後の映画用フィルムであり、フィルムに賭けてきた思いを継承する意味で、この新しいカメラに「ETERNA」の名がつけられた。

1934年に映画用フィルムの国産化を目指し、富士フイルムは創業。1960年代からフィルムの輸出を開始し、世界の映画産業に関わってきた。2004年には「ETERNA 500」、2005年に「ETERNA 400」「ETERNA 250、250D」が完成し、多くの「ETERNAシリーズ」が映画作品に使用されたが、デジタル化の波により2013年に映画用フィルムの生産を終了した。

デジタルの時代が映画産業にも到来し、様々なメーカーがデジタルの動画用カメラを発売する中で、再びシネマ業界を盛り上げたい思いは常にあった。富士フイルムは静止画用のデジタルカメラを開発する中で、時間をかけて動画技術を磨いてきた。2016年に「X-T2」にてXシリーズ初の4K動画撮影を可能にし、2017年に富士フイルム初となるラージフォーマットのミラーレスデジタルカメラ「GFX 50S」を発売。そして2018年、「X-H1」に初めてETERNAの色、諧調を再現したフィルムシミュレーション「ETERNA」モードが搭載された。こうした動画撮影カメラの技術と色再現、そしてこれまで続けてきたレンズ開発の力が組み合わさり、いよいよ動画用カメラの開発をスタートした。そして満を持して、フィルム「ETERNA」の名を冠したこのカメラが世に送り出されることになる。

富士フイルムは創立から90年以上、映画用フィルムの開発・生産を通じて色にこだわって研究を重ねてきた。色はクリエイターが表現する際の最も有効な手段だと考える。今の時代に合った形で意図した通りに映像を制作できること。そこに貢献できる存在がこのGFX ETERNA 55であり、映画用フィルムを知り尽くしている富士フイルムの独自性である。

このカメラの最大の特徴は、センサーサイズだ。GFXで培ったラージフォーマットセンサーは43.8×32.9mm。フルサイズ24×36mm判に比べて、面積が1.7倍あり、立体空間を4対3の中に圧縮した画が撮影できるこのカメラは唯一無二だ。また、この大きさのセンサーがあれば、多様なフォーマットに対応できる。色々なレンズの使用が求められる撮影の現場に応えるため、GFレンズに始まり、PLレンズであればフルサイズ、Super35mm、アナモフィック等、どんなレンズとも組み合わせて使えるように設計されている。また、センサー全てを使ったオープンゲートの撮影もできることが、このカメラの価値を高めている。

さらにこのセンサーに最適化されたオプティカルローパスフィルターとNDフィルターも新たに開発し、動画撮影に最適化された画質設計が施された。1億200万画素を持つGFXのセンサーが捉える画は、まるで4対3の静止画が動いているような感覚で、映像が自分の周りを囲んでいるような没入感を作り出す。このカメラがあらゆる人々に、新しい動画制作の世界を作り出すことを約束する。