いつもカメラを首から下げている。それはお気に入りの帽子や眼鏡や腕時計を身につけ楽しむのに似ている。じつはその行為が日常の中でシャッターチャンスを捉えるポイントにもなるのだ。ストレスなく常に持ち歩け、ファッションを楽しむように身につけたくなるカメラこそが、被写体が起こす瞬間への反応速度を上げてくれるのだ。そこで出会ったのがこのGFX100RFだ。削り出しの美しいボディデザインは常に首から下げて持ち歩きたくなる。しかもラージサイズセンサーを搭載とは思えないコンパクトなボディながら高解像で妥協のない画を切り撮れる。その存在感は所有欲を満たしてくれるカメラとなっている。

今回はそんなGFX100RFを片手に旅に出ることにしてみた。東京のスナップの印象が強いかもしれないが当然私も全国旅をする。とはいえ未訪の地も多くあり、そんな中で今回は山口県を目的地にすることにした。自然と歴史ある文化がコンパクトに融合する魅力あふれる山口を巡る旅に出た。
まず向かったのが秋吉台だ。日本最大級のカルスト台地で、石灰岩で構成された雄大な景観は見るものを圧倒する。

山口全体がジオパークと言っても過言ではない。それを代表するようなスケール大きなこの地を歩くと自分がちっぽけな存在に思えてくる。重くのしかかる曇天とゴツゴツとした岩、冬枯れした木々の表情はアクロスモノクロームの表現がよく似合う。

しばらく滞在しているうちに本格的に陽がさしてきた。雲の合間から見える青空と荒涼とした風景のコントラストをカラークロームブルーで表現した。

その後訪れたのが海へと続く真っ赤な鳥居が印象的な元乃隅神社だ。初詣と絶景を楽しむ人々で賑わっていた。断崖絶壁が目前に広がる大パノラマが人々を魅了する。天気もすっかり回復してきた。


最後は萩へ向かう。その頃には日も沈み、フォトジェニックな夕景に出会えた。あえてアスペクト比を16:9に変えて撮影してみた。普段はあまり画面比率を変えることはないが、専用ダイヤルがあると積極的に変えてみたくなるものだ。

翌日はこの旅でも主たる目的だった萩焼の工房へお邪魔した。松林庵登陽、玉村登陽氏の技を撮影したかったのだ。工房には凛とした空気が張り詰めており、静寂の中の緊張感を表現するためにあえてエテルナブリーチバイパスを選択した。



その後、萩とその周辺の街を巡った。かつての城下町の姿がそのまま残る町並みや住居跡は時代を超えた不思議な感覚を呼び起こしてくれる。


最後に訪れたのは須佐ホルンフェルスだ。マグマが生み出した地層の迫力に圧倒されていると思わぬ出会いが。ワンちゃんとの散歩姿がなんとも不思議な光景を生み出した。

ラージフォーマットセンサーでありながら、レンズ一体型であるコンパクトさが及ぼすフットワークの良さ。そして直接的なダイヤル類で積極的に設定を変える「操作する」楽しみ。加えて高品位な質感とクラシカルなデザインが生み出す「モノ」として所有する喜びが感じられる、そんなカメラだ。街も旅もライフスタイルも、GFX100RFが一台あれば充実したものになるだろう。
何気ない日常を絶景に変える、そんなスナップ写真の醍醐味、魅力を今後も写し、表現し続けていきたい。