X-E5 x Simon Zimmermann

2025.07.22
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Photo 2025 © Simon Zimmermann | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF23mmF2 R WR, 1/3200 sec at F4.5, I SO 500

X-E5 x Simon Zimmermann

FUJIFILM X-E5で切り取るリスボンのストリートスナップ

リスボン——それは、訪れる人を魅了してやまない街。細い路地に差し込む温かな光、街を彩るカラフルなタイル、そして街角ごとに息づく活気ある人々の暮らし。
限られた週末の時間で、そんなリスボンのすべてをカメラに収めたい——そんな思いで選んだのが、FUJIFILM X-E5でした。この選択は、まさに正解でした。

小さく軽量なこのカメラは、重たい機材に煩わされることなく、リスボンの空気感をありのままに記録させてくれます。街に溶け込みながらも、驚くほどの高画質でリスボンの「今」を写し取ってくれる——X-E5は、そんな頼れる相棒でした。

コンパクトなのに頼もしい存在

X-E5を手にしたとき、まず驚かされるのはそのサイズ感です。手のひらにすっぽり収まるほどのミニマルなボディは、街を歩き回るにはまさに理想の相棒。特に、路地が入り組み人通りも多いリスボンのような街では、周囲に気を遣わずに撮影できるのが大きな魅力です。大型のプロ用カメラはつい注目を集めてしまいがちですが、X-E5なら街に溶け込みながら、自然な空気感を切り取ることができます。

性能面も期待以上でした。小型ながら、その画質は上位モデルに引けを取りません。色は鮮やかで、細部までシャープに描写してくれるうえ、ボディ内手ブレ補正(IBIS)のおかげで暗所でも安心して撮影ができます。 特に夕暮れ時、街が柔らかな光に包まれる時間帯でも、撮影のクオリティを気にすることなく、心ゆくまでリスボンの情景を追いかけることができました。

“フィルムシミュレーション”の魅力

私は普段からほとんどJPEGで撮影しているので、X-E5のフィルムシミュレーションをすぐに切り替えられる手軽さには本当に感動しました。シーンに合わせて最適な色味を選べるのは、何よりの強みです。特に、後からじっくり編集する時間が取れないスナップ撮影では、この機能のありがたさを実感しました。

リスボンを歩きながら、いろいろなフィルムシミュレーションを試してみましたが、やはりお気に入りは“CLASSIC Neg.”と“CLASSIC CHROME”。中でも“CLASSIC CHROME”は、夕方の“ゴールデンアワー”に街が柔らかな光に包まれる時間帯にぴったりで、雰囲気をそのまま閉じ込めることができました。

何よりうれしいのは、特別な設定なしですぐに撮影を始められること。複雑な操作は一切必要なく、イメージ通りの仕上がりをその場で形にできるので、短い週末の旅でも大きな時間の節約になります。X-E5ならではの魅力だと感じました。

単焦点レンズでも広がる自由度

リスボンのような街で特にありがたかったのが、X-E5の“クロップ機能”です。
移動のしやすさを優先して、今回の旅には単焦点レンズ——コンパクトで使い勝手の良いFUJINON XF23mmF2 R WRだけを持っていきました。小型軽量でオールラウンダーな一本ですが、入り組んだ路地や遠くの建物を撮りたいときに、もう少し焦点距離が欲しいなと感じる場面がありました。

そんなときに活躍してくれたのが、このクロップ機能です。必要に応じて視野を狭められるので、まるでズームレンズを使っているかのように被写体に寄ることができます。レンズを付け替える手間もなく、思い立った瞬間に切り替えられるので、見逃したくない一瞬も逃さずに済みました。
一つのレンズで多彩な表現ができるこの柔軟さは、X-E5ならではの大きな魅力だと感じます。

スピード感と、街に溶け込む存在感

リスボンという街は、ふとした瞬間の積み重ねでできています。
夜明けのベンチで語り合う地元の人々、傘を片手に帰路につく女性、そして一日の終わりにキオスクに集まるカラフルな人々——そんな何気ない一瞬を、X-E5は逃さず捉えてくれました。
操作性は抜群で、オートフォーカスも速くて頼りになるので、光が少ないシーンでも安心。街の速いリズムの中でも、欲しいカットをしっかりものにできました。

もう一つの魅力は、その“さりげなさ”。
路地裏も広場も人々の営みが途切れないリスボンでは、目立たずに街に溶け込めることが何より大事です。X-E5はバッグにすっと収まるコンパクトさなのに、撮れる写真は一級品。
アルファマの細い路地を、重たいカメラを抱える観光客ではなく、一人の観察者として歩けたおかげで、街の息遣いを自然に切り取ることができました。

色彩とコントラストの街で

リスボンは、色彩が生きる街です。
壁を彩る青いアズレージョ、街を駆け抜ける鮮やかな黄色のトラム、温かみのある赤い屋根。
FUJIFILM X-E5は、そんなリスボンの色をありのままに、そして美しく写し取ってくれました。
強くも自然な発色は、写真に街の空気感をそのまま閉じ込めてくれます。

特に印象的だったのは、光と影が織りなすコントラストの美しさです。
昼間の明るい日差し、路地に落ちる深い影、夕暮れ時の柔らかな光が街を絵画のように包む時間帯——
どの瞬間も、X-E5ならではの描写力で、すっと一枚の写真に収めることができました。

 結論:気軽に持ち歩ける理想のコンパクトカメラ

FUJIFILM X-E5は、リスボンでのストリートフォトにまさに理想的な一台でした。
スピード感、柔軟性、どんなシーンでも妥協しない画質——どれを取っても期待以上。
特に、フィルムシミュレーションやクロップ機能、シンプルな操作性のおかげで、重くてかさばる機材を持たずに、思い立った瞬間に表情豊かな一枚を残せました。

コンパクトで目立たないデザインだからこそ、街の流れに自然に溶け込むことができ、写真を撮っていることを忘れるほど。 週末の限られた時間の中で、リスボンの魅力を余すことなく切り取り、本当に大切なもの——この素晴らしい街の空気感と人々の営み——に向き合えたのは、X-E5だからこそできた体験でした。