GFX100S II:風景写真×Josh McGarel

GFX100S II:風景写真×Josh McGarel

2024.06.12

個人の創造性に挑戦し、ユニークなイメージを創造する

写真家として、私は決して自分を枠に当てはめたことはありません。興味深く美しいと思う被写体の写真を撮り、創造的なビジョンに導かれるようにしています。

今回、私は「オーケストラの一夜」、すなわち、どんな枠にも当てはまらない創造的な試みでありながら、私の脳を創造的にも技術的にも刺激してくれた試みに辿り着きました。

このプロジェクトについて尋ねられたとき、ポートレート写真と風景写真が絡み合ったものと表現しましたが、作品の重要な一部である楽器を除けば、最も正確な表現は「環境ポートレート」です。

音楽は感情を呼び起こします。自然は感情を呼び起こします。写真を通じて両方の要素を結び付けることで、それぞれの、また2つが並列に結合したときの魔法を表現したいと思いました。このシリーズは日没時の指揮者から始まり、夕方を経て真夜中のダンサーへと進んでいきます。これが私のビジョンであり、それに固執することであらゆる種類の技術的な問題の解決方法を得ました。しかし、決して簡単なプロジェクトではありませんでした。何か新しくてエキサイティングなものを作ろうと最善を尽くすという創造的な挑戦です。うまくいくときもあれば、うまくいかないときもあります。

まずは舞台裏から。スケジュールは逼迫しており寒かったのです。モデルは経歴で選んだのではなく、楽器に対する知識と情熱に基づいて選ばれました。本物のミュージシャンとつながりたかったのです。このシリーズは2時間という枠で設定されており、必要なものを撮影するために毎日与えられる時間は非常に限られており、母なる自然が当事者としての責任を果たしてくれることが条件でした。ある程度は責任を果たしてくれましたが、撮影可能な環境は1日かそこらしかありませんでした。こうしたすべての要素が、さまざまな方法で富士フイルムGFX100S IIの性能を引き出しました。顕著だったのは低照度性能とオートフォーカス性能で、摂氏マイナス2桁の気温でも動作するものでした。ある撮影では、使用した最後の画像を含む最後の連番の画像では、ほぼ暗闇の中で撮影されたものです。ファインダーを覗くと、マークとコントラバスの輪郭がうっすらと見える程度でしたが、GFX100S IIのオートフォーカスは毎回彼の顔を捉えていました。アイスダンサーの撮影では、モデリングライトを使うことも考えましたが、ありがたいことにオートフォーカスが効果的に動作したため撮影を迅速に進めることができました。危険なほどの寒さの中、風が吹き荒れる湖で撮影する時間を最短に抑えることができました。手ブレ補正により作業が迅速になり、三脚の制約を受けることなく、非常に遅いシャッタースピードでシャープな写真を撮影することができました。俊敏かつ効率的に作業できることは、厳しい条件下で撮影する必要不可欠な条件でした。

私は喜んで誰とでも膝を突き合わせて技術的な質問にすべてお答えしますが、今はあえてアイデアを思いついてから実現するまでのプロセスについてお話ししたいと思います。これらの画像を作成するにはもっと簡単な方法もありますが、それでどう感じるでしょうか? ムードボードを作成するためのインスピレーション画像を見つけるのに苦労していたので、このセット全体をAIで作成しました。とてもシンプルです。プログラムが出力した画像は印象的で、頭の中のイメージに非常に近かったのですが、欠けているものがたくさんありました。このプロジェクトに参加した各人がもたらした深み、経験、コミュニティのつながり、創造性の一部が欠けていました。

それぞれのイメージは私が夢に描いた通りでしょうか? 完全にはそうではありません。しかし、それはプロセスの一部です。夢の中では、制約はありません。締め切りも、天候も、コストもありません。結局のところ、でき得る最善のことは、設定されたパラメーターに沿って作業しながら、夢のショットにできるだけ近づけることであり、当初何をしようとしていたかに関係なく、願わくば自分が作り上げた作品に誇りを持てることです。たとえある程度近づいたとしても、自分の心が将来の可能性に広がり、新しいスキルを習得し、その過程で素晴らしい人々に出会ったことになります。今回の場合はどうでしょうか? 私は自分が作り上げた写真にとても誇りを持っていますが、当然、「もし……」とか「……すべきだった」とかいう思いはいろいろあります。自分の中で長い間積み上げてきたプロジェクトを終わらせるときは、必ずそういうことがあると思います。そうでなければ、進歩は急停止してしまうでしょう。

これは写真に関することの一部にすぎません。プロジェクト全体を通して、私はさまざまなジャンルの素晴らしいクリエイティブな人々と仕事をすることができ、彼らの経験や創造性を学び、それを糧にすることができました。スキルと知識が混ざり合い、最終的に各人が少しずつ自分自身を注ぎ込んで、何か違うものを作る一連の画像に結実しました。

撮影中、最も素晴らしかった瞬間はミュージシャンが演奏しているときでした。私たちは、平和な熱帯雨林、極寒のビーチ、砂浜の夕日といった美しい環境の中にいました。音楽は場違いなものでしたが、その瞬間に聴くと素晴らしく感じました。そこには、魔法があったのです。