X-E4: ストリートフォト – A Taste Of Changes

2021.03.10

私の物語は、おそらく他の多くの写真家の物語と同じである。第一子が生まれたとき、第一子の成長の瞬間を撮るためだけにカメラを買った。それまで写真を芸術として撮ったことはなかった。ただの趣味の写真から、ストリートフォトグラファー、ドキュメンタリーフォトグラファーになるまでには、かなりの時間を要した。写真を撮り始める前に、写真の歴史を調べたこともあった。「写真言語」を理解することに非常に興味があったので、非常に体系的な学習計画を立て、テーマ別の文献をたくさん読み始めた。

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X-E4 & XF18mmF2 R

当時、私は法律顧問の仕事をしていたため自由な時間は限られていたが、その「自由」な分刻みの時間を写真撮影に捧げていた。何ヶ月も写真の中で自分を探していた。自由な時間がなかったので、昼休みやスーパーに行った時、散歩している時など、街中で撮影を始めた。カメラのファインダー越しに自分の世界を見るようになったのだ。幸運なことに、すぐに自分のスタイルに合った写真撮影の機材として富士フイルムX100に出会った。私はXシリーズのカメラを本当に愛している。その理由は、優れたエルゴノミクスと、使用する度に感じる快適さと喜びからくる総合的な撮影体験にある。また、素晴らしいFilm Simulationのおかげで、後から写真を編集する必要がない。

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X-E4 & XF18mmF2 R

暇な時だけ撮影するのでは物足りないので、もし写真を撮るか仕事をするかの二者択一を迫られたら、仕事を辞めるべきだと思っていた。

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X-E4 & XF18mmF2 R

私にとってのストリートフォトとは、自然発生的な直感であり、自分の周りにある何かを捉える感覚であり、同時に興味深く、刺激的で、ユニークなものである。

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X-E4 & XF50mmF2 R WR

カメラを持っていくだけで誰でも街撮りができて、「狩りに行く」行為が「名作」を生み出すという今流行りの考え方には驚きだ。不条理かもしれない。ストリートフォトの撮影は、視覚的にも実践的にも膨大な経験が必要となる非常に奥深いものだ。しかし、このスタイルの撮影で大切なのは、「幸運の微笑み」を想定し、適切な時に的確に対応できるかどうか、ということだ。

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X-E4 & XF18mmF2 R

ストリートフォトで最も難しいのは、昔の自分を繰り返さずに、常に批判的に自分を省みること。自分の撮った写真を見て評価し、失敗を理解しておくことで、将来的に失敗しないようにすることができる。また、誰かの期待に従わず、自分に忠実に自身の声に耳を傾けることも大切だ。私の仕事には、ストリートフォトとドキュメンタリーの境目は無い。私は写真全体に興味がある。特定の写真スタイルに拘ることには興味はないが、自分の周りの生活をありのままに撮りたいと思っている。

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X-E4 & XF50mmF2 R WR

道具は重要で、アイデアやビジョンを最高の形で実現するために適切なものを見つけるのはかなり難しいだろう。

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X-E4 & XF18mmF2 R

富士フイルムの新製品X-E4が発表されるまえに、私はウクライナのリヴィヴの路上で撮影してみたいと思っていた。このカメラはとてもコンパクトで、他の人からはほとんど見えない。カメラの動作速度、素晴らしいエルゴノミクス、高ISO画像の美しい処理は、X-E4の大きな利点だ。私の意見では、この新しいカメラはX100とX-Proシリーズの全ての利点を一つのボディに統合したものであり、FUJIFILM Х-Е4はどんなタスクにも対応できる汎用性の高いカメラである。