X-E5 x Alexandre Champagne

2025.08.01
Fuji - Alexandre - X-E5 Thumbnails_1.21.1
Photo 2025 © Alexandre Champagne | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF23mmF2.8 R WR, 1/40 sec at F2.8, I SO 200

X-E5 x Alexandre Champagne

ついに、求めていたものに出会いました。

何かを必死に追い求めているのに、なかなか手が届かない——そんな経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
どうしても必要だと思って探し続けているのに、見つからない。
それなのに、ふと別の方向に意識を向けたときに限って、探し求めていたものが、まるで待っていたかのように姿を現します。
しかも、それは一番欲しかったタイミングで手に入るものです。

それがまさに、FUJIFILM X-E5で起こったことです。

ずっと思い描いていました。
かさばらず、レンズ交換ができるコンパクトなボディがあったらいいのに、と。
けれど、メガピクセル競争や、カメラにスマートフォンのような手軽さを求める消費者の流れを考えると、そんな夢は叶わないのではないかと思っていました。

しかし、FUJIFILMはこのカメラの設計段階から、人々が本当に欲しいものをきちんと理解していたのだと感じます。
手に取りやすい価格、軽さ、多用途性、そして遊び心とシンプルさ。
これらをすべてFUJIFILMの環境に落とし込むことで、スマートフォンはもちろん、優秀なフルサイズ機にも負けない、とても魅力的な一台が生まれたのです。

私はX-E5を語るとき、「遊び心のあるカメラ」という表現をよく使います。
なぜなら、カメラを持つ理由の一番は「撮ることが楽しい」からだと思うからです。
操作していて心から楽しめないのなら、そもそもカメラを手にする意味はないのかもしれません。
このカメラを手にしたとき、なぜ自分が写真を始めたのかを思い出すことができました。
シャッターを切るたびに、自然と笑顔がこぼれ、素敵な思い出が増えていく。
何も考えすぎることなく、その瞬間に身を委ねることができました。

これまで、小さくて軽いカメラは、大きくて重厚なフルサイズ機に比べて、正直どこか物足りないと感じていました。
人目につく場所でシャッターを切ると、まるで大砲のような音を立てて周囲を驚かせる——そんな迫力があるのも、大きなフルサイズ機ならではの魅力だと思っていたからです。

ところが、嬉しい誤算でした。
新しく設計されたX-E5のアルミボディと絶妙なエルゴノミクス(操作性)は、予想以上の心地よさを与えてくれました。
まるで魔法のようです。
手に取ったときの剛性感がありながら、同時に軽くて、どの角度で持っても安定したグリップを保てます。
好みによってはサムレストを追加しても良いかもしれませんが、そこはあくまで個人のスタイル次第だと思います。