PRO Neg. Std FS RECIPE x Juan Pablo Viades 

PRO Neg. Std FS RECIPE x Juan Pablo Viades 

2026.05.22
Photo 2025 © Juan Pablo Viades | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF35mmF1.4 R, 1/160 sec at F2.8, ISO 800

「FSレシピ」で魅せるリアルを超えたポートレイト

Juan Pablo Viadeは完璧を追い求めません。彼が求めるのはテクスチャーと個性。リアルな肌、リアルな人々。そして、見る者が思わず二度見してしまうような繊細なディテールを加えます。

「ずっとポートレートが好きでした」とJuanは語ります。「でもここ1年半で、自分のスタイル、つまり“リアリスティック・シュルレアリズム”と呼べるものを見つけました。」

この言葉は彼が何度も口にするフレーズですが、その考え方は思ったよりも地に足がついています。Juanは過度な加工や派手なエフェクトには興味がありません。彼の作品は現実から始まり、色彩やコントラスト、あるいは緊張感を生む巧みな要素を少し加えることで、ほんの少しだけ現実を超えていきます。

「リアルな人々のポートレートに、ちょっとした遊び心を混ぜるんです」と彼は説明します。「目を引く色のアクセントや面白い要素を少しだけ加える感じですね。」 最近では、彼自身が考案したカメラ内のルックでそれを表現しています。名前は「Portrait No. Juan」と名付けました。

Photo 2025 © Juan Pablo Viades | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF90mmF2 R LM WR, 1/125 sec at F3.2, ISO 800

自然体のままの人を写す

Juanのポートレート撮影は、指示ではなく“注意深く観察すること”から始まります。彼は撮影を、カメラの前にいる人との共同作業と捉えています。

「ポーズを無理に強要するのは好きじゃない」と彼は言います。「その人らしさを引き出し、彼らがどんな人かを見せることに集中してから、自分のアイデアを加えていくんです。」

この考え方は、被写体との接し方から仕上げまで一貫しています。目指すのは磨き上げられた完璧さではなく、“つながり”です。

「個人的な感覚が大事なんです」とフアンは語ります。「それが自分にとって一番重要なこと。」

その個人へのフォーカスは、完成した写真にもはっきりと表れています。過度に滑らかにしたり、無菌的に整えたりはせず、リアルな質感を保ちながらも、ほんの少しだけ現実を超えた表現をしています。

Photo 2025 © Juan Pablo Viades | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF35mmF1.4 R, 1/160 sec at F2.8, ISO 800

自然光とリアルな質感

Juanは最近、主に室内で撮影しています。これは選択でもあり、状況によるものでもあります。

「今はニューヨークにいて寒いんですよ」と笑います。しかし、撮影場所が作品を決めるわけではなく、光が重要です。

「主に自然光で撮っています。人工照明は使いません。」自然光は彼が求めるリアリズムを強調し、セットアップではなく被写体に視線を集中させます。

「多くの人はライトやテクノロジーに頼りがちですが、僕の写真の特別なところは、カメラと被写体、そしてクールなアイデアだけで成立することです。」自然光は忍耐と気配りを必要とし、作り出すのではなく“あるもの”を活かす撮影です。

Photo 2025 © Juan Pablo Viades | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF33mmF1.4 R LM WR, 1/250 sec at F2, ISO 640

カメラ内でルックを作る

機材に関しては、Juanは“その瞬間に集中できる”道具を好みます。

「FUJIFILM X100VIが大好きです。レンズのことを考えなくていいので、いつもこれを使います。」

このシンプルさは意図的で、カメラ内のルックにも同様に当てはまります。

「自分のFSレシピを使って撮影し、すごく楽に感じます。写真のことをあまり考えずに、その瞬間に集中できるんです。」

Juanにとって、FSレシピはスタイルを定義するためのクリエイティブなツールです。彼のカスタムルックはPRO Neg. Stdをベースに、肌のトーンを重視して設計されています。

「人の肌にすごく注目していて、リアルに感じられる肌色でありながら、自分の好きなコントラストの効いたパンチのある見た目にしたかったんです。」

PRO Neg. Stdはニュートラルなキャンバスのような存在。

「クリーンで過度に彩度が高くないのがいいですね。」その抑制は意図的です。

「色が強すぎる写真は好きじゃない。少し抑えめの方が好みです。」

そこから、彼は狙いを定めた調整を加えます。

大きく強い粒状感でテクスチャーと控えめなフィルム感をプラス。ハイライトを下げ、シャドウを持ち上げてシャープなコントラストに。色味は少し強調しつつも過剰な彩度は避けます。シャープネスと明瞭度は控えめにして、デジタル特有の硬さを抑えています。

「粒状感が大好きです。肌の質感を引き立て、写真をよりリアルに、そして少しレトロな雰囲気にしてくれます。」

Photo 2025 © Juan Pablo Viades | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF33mmF1.4 R LM WR, 1/160 sec at F2, ISO 800

FSレシピの重要性

Juanにとって、カスタムで作るFSレシピは流行ではありません。

「写真では自分を際立たせたい。重い編集に頼らず、カメラ内で全てを完結できる方がより本物らしく感じます。」

とはいえ、毎回ゼロから作る必要はありません。

「誰かのFSレシピを借りて、少し設定を変えるだけで、本当に自分らしいものができるんです。その自由さが大事なんです。」

また、FSレシピは一貫性も生みます。ルックがカメラ内に組み込まれていれば、長い後処理の手間なく、作品のビジュアルがまとまります。

Photo 2025 © Juan Pablo Viades | FUJIFILM X-E5 and FUJINON XF35mmF1.4 R, 1/160 sec at F2.8, ISO 800

探求の余地を作る

JuanはFUJIFILM Xシリーズのカメラを、親しみやすさと奥深さの絶妙なバランスだと捉えています。

「初心者にも使いやすく、プロにも近い性能がある。始めたばかりの人でも素晴らしい作品が作れるし、経験者は細部を詰められる。」

その柔軟性が、試行錯誤や成長の余地を生み出します。

「一番大事なのはトライ&エラー。自分がどんな写真家で、何を見せたいのかを見つけることです。」

大切なのは時間をかけて、自分に探求の許可を与えること。

「適切な道具があれば、それがずっと楽になります。」とJuanは締めくくります。

彼にとっての適切な道具とは、背景に溶け込み、テクスチャーや誠実さ、そしてほんの少しのシュルレアリズムの魔法を表現する余地を残してくれるものなのです。

Juan Pablo Viadesの “Portrait No. Juan” FSレシピ

FILM SIMULATION: PRO Neg. Std
MONOCHROMATIC COLOR: N/A
GRAIN EFFECT: STRONG, LARGE
COLOR CHROME EFFECT: STRONG
COLOR CHROME FX BLUE: WEAK
SMOOTH SKIN EFFECT: OFF
WHITE BALANCE: 5900K/ R +2, B -3
DYNAMIC RANGE: DR100
D RANGE PRIORITY: OFF
TONE CURVE: H -2, S +3
COLOR: +4
SHARPNESS: -2
HIGH ISO NR: -4
CLARITY: -2