XC13-33mmF3.5-6.3 OIS x Richard Wong

XC13-33mmF3.5-6.3 OIS x Richard Wong

2026.05.15
NZ_Richard Wong_XC13-33mm_Youtube

私の名前はリチャード・ウォンです。20年近く、ウェディング、ポートレート、イベントの撮影に携わってきました。香港生まれで、現在はニュージーランドのオークランドを拠点に活動しています。暇さえあれば、カメラを持って街を歩き回り、身の回りで繰り広げられる物語を写真に収めるのが好きです。

多くの人がスペックでレンズを選びますが、私にとってそれは判断材料の一部にすぎません。長年の経験が、レンズには数字では語れない物語があることを教えてくれました。

レンズは単なる道具ではなく、それぞれが異なる視点を持っています。それは、フレームに何を収め、何を切り捨て、その瞬間をどのように記憶に残すかを決めることです。多くの点で、それは写真そのものとの関わり方を定義づけるものなのです。

写真を撮り始めた頃、エントリーモデルのレンズはできるだけ早く買い替えるべきだとよく言われていました。意味のある作品を作りたいならもっと本格的でプロ仕様の、より良いレンズが必要だと。当時は私もそう信じていました。しかしそれ以降、技術も私の写真も大きく変化していきました。

今や、多くのエントリーモデルレンズは驚くほど高性能です。そして何より、創造性は価格の高い機材によって支えられるものではない、という事実を学びました。それはあなたの心、あなたの目、そして世界を探求しようとする好奇心から生まれるのです。

私はここしばらくFUJINON XC13-33mmF3.5-6.3 OIS(XC13-33mm)を使っていますが、使い込むほどに、このレンズがもたらしてくれるものに感謝する気持ちが強まっています。それはスペックの問題ではなく、写真との向き合い方そのものが、より自由になっていく変化でもありました。

FUJIFILM X-T30 IIIのようなコンパクトなボディに装着すれば、軽量で目立たないセットアップになります。路上で撮影しているとき、人々は私のことを気づくかもしれませんが、ほとんど気に留めることはありません。そのさりげない存在感のおかげで、私が求めている自然な瞬間を捉えることができるのです。

スペック上、XC13–33mmは控えめな焦点距離に思われるかもしれません。しかし、これは私が日常的に、特にストリートフォトで使用するほぼすべての焦点距離―約35mm、50mm、75mm相当—をカバーしています。

私が最も気に入っているのは、13mmという広角端です。一般的な16mmや18mmの標準ズームと比べて劇的に広いとは言えないかもしれません。しかし広角では、1mmの違いが世界の感じ方を変えてしまいます。13mmは明らかに広く、その違いは重要です。

私の写真は通常、光と影、線やパターンを中心に構成されています。13mmなら、狭い空間でもより広い視野を捉えることができ、それに伴う遠近法の歪みが、多くの標準レンズでは到底実現できない、より強い視覚的インパクトと没入感を生み出してくれるのです。

コンパクトなサイズにもかかわらず、富士フイルムはXC13–33mmに4段分の光学式手ブレ補正機能を搭載しました。これにより、特にボディ内手ブレ補正(IBIS)を搭載していない小型ボディを使用する際、クリエイティブな表現の幅が広がります。

シャッタースピードは、瞬間に物語を与える、写真表現に欠かせないツールの一つです。私は、動きを捉えるために意図的にシャッタースピードを遅くして撮影することを好みます。その場所のエネルギーやリズムを表現するためです。コンパクトなズームレンズでその機能を備えていることは、毎日持ち歩くカメラにとって大きな魅力です。

旅は、私の人生において常に重要な部分を占めてきました。新しい場所を発見したり、馴染みのある場所を再訪したりするのが大好きです。どこへ行くにも、カメラは常に私のそばにあります。

人生で学んだ最も貴重な教訓の一つは、「必ずしも多ければ良いとは限らない」ということです。多くの場合、少ないことこそがより豊かな結果をもたらします。様々な意味で、「これで十分」という言葉は、私の人生と写真において最も重要な言葉の一つとなっています。

かつては、旅行に行くたびにあらゆるものを持ち歩かなければならないと感じていた時期がありました。何かを置き忘れてしまったら、チャンスを逃したり、最高の写真を撮影できなかったりするのではないかと恐れていたのです。

しかし、機材を多く持ち歩いても写真の質は向上しないことに気づきました。むしろ、目の前で繰り広げられる世界に集中するどころか、どのレンズを使うかばかりを常に考えてしまう自分に気づいたのです。重いバッグは体力を消耗させ、探検できる範囲も制限してしまいました。

今では、シンプルさを選んでいます。

XC13–33mmがあれば、シンプルでコンパクトな装備で十分です。

結果として、それは写真家としての私の成長につながりました。より良い機材を追い求めたり、機材に気を取られたりするのではなく、シンプルな機材こそが、私の技術を磨く原動力となっています。光やタイミング、そして感情について、より深く考えるようになりました。周囲の状況にも、より敏感になれました。人々、雰囲気、そして些細なディテールに至るまで。

何より重要なのは、カメラバッグが小さくなったことで、旅そのものを楽しむための時間とエネルギーが増えたことです。それによって、家に帰った後も長く心に残る、ささやかでありながら意味のある瞬間を捉えることができるのです。